動物病院に入院するときに飼い主がすべき3つのこと。

手術

こんにちは、獣医師のジマです。

今日は、ワンちゃん猫ちゃんが病気になったり、手術をしたときに動物病院に入院するときに快適で安全に入院生活を送るために飼い主さんのできる3つのポイントを紹介します。

飼っている動物が入院といわれたときに不安に思う飼い主さんは大変多いと思います。不安になるのは飼い主さんだけではありません。体調がすぐれない上に、なれたお家ではなく、不慣れな病院で過ごすワンちゃん猫ちゃんのストレスは想像を絶することでしょう。

入院で動物にかかるストレスはその子の性格により様々です。まったく気にせず寝ている子や、動物病院のスタッフにかまってほしいと猛アピールする子もいれば、まったくご飯を食べなくなってしまったり、うんちやおしっこをしてくれなくなる子もいます。

入院する動物たちにかかるストレスを減らせる3つのポイントを実行して少しでも安心して入院生活が送れるようにしてあげましょう。

1.かかりつけの病院の勤務体系を理解する

夜間診療のある病院または、夜勤獣医師のいる病院に入院しましょう。

人が病気で入院する場合、ナースコールを押せば、看護師さんやお医者さんがすぐに駆け付けてくれます。ワンちゃん猫ちゃんは具合が急変してもナースコールを押すことは勿論できません。動物病院のスタッフの見回りで、発見するしかありません。しかし、入院患者さんがいても獣医師はおろか看護師さんすら夜間は在中していない動物病院も多くあります。ヒトの病院と比べて小規模で運営されることの多い、動物病院ではマンパワーが足りず、夜間に人員を割くことができないのです、これでは、夜間の動物の急変に対処することができません。最悪の場合、夜の身体検査では異常はなかったのに朝出勤してきたら亡くなっていた。という事例も実際にあります。

比較的、勤務獣医師や看護師さんの数が多く、夜間診療に対応している病院では、深夜・早朝にも入院動物の見回りが行われているので安心して動物を預けることができるでしょう。

2.いつも使っているタオルやブランケットを持っていこう

ワンちゃん、猫ちゃんが外の情報を得るために最も重視するのは匂いです。これは、犬や猫は視覚や聴覚に比べて嗅覚が非常に発達しているからです。また脳科学においても匂いは感情の安定に大きく貢献することが分かっています。人でも、使い慣れた洗剤やシャンプーのにおいを嗅ぐと安心感が増大するという結果が出ています。

ご家族やワンちゃん猫ちゃん本人のにおいがしみついたタオルやブランケットを病院にもっていき、ケージ内に敷いてもらうようにお願いしましょう。多くの病院では特別な理由がなければお預かりして、ケージ内にしいてもらえると思います。

持っていくものは汚れてもいいもの

ケージ内に敷くのでどうしてもおしっこやうんちで汚れてしまいます。また、手術後であれば、タオルに血液がついてしまうこともあります。ですから、タオルやブランケットを持っていく際は、できれそのまま捨てても構わないものを選ぶようにしましょう。

3.大好きなおやつや、普段食べているご飯を持っていこう

入院時には、いろいろな問題が起きることがあります。例えばご飯を食べなくなってしまったり、おなかの調子が悪くなってしまう子がいます。

理由としては入院のストレスのほかに、ご飯が変わったことで起こる場合があります。特に猫ちゃんや小型犬で神経質な子に起こりやすいです。

動物病院ではたくさんの種類のご飯を用意して食べてくれるご飯はないか、いろいろ与えて試します。しかし、必ずしも食べてくれるご飯があるとは限りません。そこで普段食べなれたご飯を持って行ってあげましょう。

持っていく量は、普段あげている量を、1回分ずつ小分けにし、入院予定期間+1日分のご飯を持って行ってあげるといいでしょう。ご飯以外にも普段あげているお気に入りのおやつを持っていくと食欲を回復してくれる子もいます。

入院理由によっては、固形の食事がダメだったり、療法食を処方する場合もありますので、入院の前に一度主治医の先生に確認してみてくださいね。

最後に

入院は、本人にもご家族にも大きな負担がかかる医療行為です。ワンちゃん猫ちゃんの負担を少しでも減らせるように是非、一度落ち着いて今回の3つのポイントを実践してみてください。


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