こんにちは、獣医師のじまです。
獣医師の仕事をするには、獣医師免許を取得する必要があります。
今日は獣医師免許を取得し、獣医師になるにはどんな道のりかを解説していこうと思います。
まだまだ人気の獣医師
獣医師は、「動物のお医者さん」という少女漫画により
2000年代初頭から人気の職業になりました。
2019年に日本FP協会が調査した、小学生のなりたい職業ランキングでも
女子児童のなりたい職業の第2位に選ばれています。
実際、獣医大学でも女性の比率は、他の理系学部と比較して高い傾向にあります。
勤務地の選択が比較的自由に行える点や、再就職が容易な点が女性に支持されている理由だと思います。
獣医師になるまでの道のり
獣医師になるには、
まず全国に17校ある獣医大学に入学し、そこで獣医学について6年間勉強します。
2017年度からCBTとOSCE(オスキー)と呼ばれる全国統一テストを、大学4年生または5年生時に
受験し、合格しなければいけなくなりました。
この試験は、低学年で学習した基礎的な内容を理解しており、
病院実習を十分に行うだけの学力があることを証明するものです。
なのでこの試験に合格しないと病院実習に出れず必然的に留年が確定してしまいます。
学校によりますが大体7-9割の学生が留年することなく6年生になります。
6年生になると私立大学では卒業試験が行われます。
私立大学では、国家試験の合格率は、受験生を獲得するために大切な数字になってきます。
なので卒業試験で、国家試験の合格の見込みが低いものを留年させます。
無事に卒業が決まった獣医学生は
次に国家試験を受けます。国家試験は例年2月の中旬ごろに行われます。
会場は東京・大阪・北海道の三か所で行われます。
最後に、国家試験に合格した学生は、農林水産省に免許を申請し、
受理されれば晴れて獣医師として働くことができます
最初の難関:獣医学部入学
まずは、高校卒業後に獣医学部に入学しなければいけません
しかし、獣医学部のある大学は全国に私立大学6校、国立大学10校、公立大学1校
計17大学しかありません。
また国立大学は1学年の定員が30人前後しかおらず、全大学で1000人前後の狭き門です
【私立大学】
- 酪農学園大学
- 北里大学
- 日本大学
- 日本獣医生命科学大学
- 麻布大学
- 岡山理科大学
【国立大学】
- 北海道大学
- 帯広畜産大学
- 岩手大学
- 東京大学
- 東京農工大学
- 岐阜大学
- 鳥取大学
- 山口大学
- 宮崎大学
- 鹿児島大学
【公立大学】
- 大阪府立大学
獣医大学合格に必要な学力
国公立の場合は偏差値67.5-62.5(河合塾)程度
私立大学の場合は偏差値62.5-57.5(河合塾)程度必要になってきます。
基本的に獣医学部志望の学生は私立大学をすべて受験するため倍率も高くなります
医学部のすべり止めとして受験する受験生も多い印象です。
獣医大学にかかる費用
国公立の場合は全国一律で
総額3,496,800円(6年間)
私立大学の場合は各大学ごとに差があります
最も学費が安い大学は酪農学園大学で
総額12,919,000円(6年間)
逆に最も高い大学は岡山理科大学で
総額14,680,000円(6年間)
大学が偏在しており、多くの学生が一人暮らしをしていますので
上記の学費に加えて生活費が必要になってきます。
第2の難関:進級・卒業
大学生の平均留年率は3.5%です
一方で、獣医学部の留年率は体感ではありますが10-30%です
平均的な留年率と比較すると実に3-10倍も高いんです!!
特に一般教養が終わり、専門科目が開始する2年次や3年次での留年が多い印象です。
私立大学の場合は無事に6年生まで進級することができても最後の卒業試験で10%程度の
学生は卒業させて貰えません
第3の難関:獣医師国家試験
獣医学部入試を突破し、50を超える専門科目を勉強し無事卒業することが決まると
最後に待ち受けている難関が獣医師国家試験です。
獣医師国家試験は毎年2月に行われています。
国立大学の学生は12月に卒論発表を終えて約2か月
私立大学の場合は約3か月の期間ひたすら国家試験に向けて勉強を行います。
詳しい勉強法はここに書いてあります!!
国家試験の合格率は例年80-90%前後で推移しています。
ここ数年は合格率が高い傾向があります。これはちょうどカリキュラムの変更などがあったため
国家試験の難易度が調整されていると思いますのでこの傾向が続くとは思えません。
まとめ
いかがだったでしょうか?
獣医師になるまでにはいくつも、クリアすべき壁がありますが
その壁をクリアしたからこそ、動物の命を預かる仕事ができます。
獣医師を目指す皆さんは是非、挑戦してみてくださいね♪♪
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