【大学生活】獣医学生の勉強って??【低学年編】

獣医学生時代

将来、獣医さんになりたいんだけどどうすれば獣医師になれるの??

獣医師になるには、高校卒業後、大学の獣医学部に進学し、6年間獣医学の勉強をした後で国家試験に合格しなければいけません。

大学に6年間も通わなきゃいけないんだ!?獣医学生の大学生活って普通の大学生活と違うの??大学生活についてもっとよく知りたい!!

獣医大学は新しくできた岡山理科大学を含めて17大学しかありません。学生も全国で1学年1200人程度なので、全国で獣医学生は7000人ほどしかいないことになり、情報もまだ少ないのが現実でしょう。ナカの学生生活について少し紹介しますね!!

獣医師を目指す皆さんこんにちは、獣医師のジマです。獣医学生は母体数が少ないのでまだまだ情報が少ないと思う方も多いと思います。僕の学生生活について、あくまで一例ですが紹介していきたいと思います!!質問があればコメントでも随時受け付けますので気軽に相談してくださいね!

期待と不安が交錯する大学1年生

獣医師学生ジマは、

競争率の激しい、受験を制していよいよ獣医学部に入学し期待と不安が交差する大学一年生になりました。

早速、獣医学の勉強が始まると思いきや最初の1年は一般教養が中心の時間割でした。一般教養とは、英語・倫理・経済・基礎科学・基礎生物学・法学・体育など大学で勉強する内容の基礎になる科目を勉強したり、様々な分野の知見をひろげるための幅広い勉強です。

高校時代バリバリの理系人間だったジマは、沢山ある文系科目に動揺を隠しきれませんでした。。

でも、一般教養は学部関係なく受けることができるため、他学部の友達が増えたり、どの科目を履修するか自分で選択することができる場合が多く、自分の興味のある分野を学べてたのしかったです!!

大学1年生は、専門科目が少なく、選択科目が多いためここで挫折したり、留年してしまう人はほとんどいません。受験を頑張ったご褒美的な1年で、ゆっくり大学生ライフを謳歌できる1年です。中には、謳歌しすぎて大学自体に来なくなってしまう人もいますがそれは極々一部ですw

いよいよ専門科目が始まる大学2年生

東京大学や一部の国立大学では2年生まで完全に一般教養を行う大学もありますが、大多数の大学は、2年生から専門科目が始まります。2年生で学ぶ専門科目のメインは解剖学・生理学・生化学あたりになってきます。

この三科目は生物の正常な状態を勉強する科目で、基礎科目と呼ばれる科目です。僕なりの各科目の勉強のコツを紹介します!

解剖学:ひたすら暗記の科目です。5年後に控える国家試験でも出題数が多いですし、高学年で学ぶ外科学でも基礎になる重要な科目になります。体全体を学びますがかなり、範囲が広い科目です。重要な部位(頭蓋骨、四肢、呼吸に関連する筋肉)などから順番に潰していくのをお勧めします!!

生理学:血液の組成や、各臓器の働きが体内に及ぼす影響などを勉強していきます。この科目は、暗記よりも理論的に考えたり、つながりを意識して勉強するといいと思います。体は1つの問題に対して複数の臓器に変化が現れ問題を解決していきます。また問題に対する変化が新たな変化を生み出し雪だるま式に変化が広がっていきます。なぜその変化が起きるのか?変化が体に及ぼす影響を意識しながら勉強するのがお勧めです!!

生化学:体内の物質の変化に注目した学問です。摂取したタンパク質は、どうやってアミノ酸になって筋肉になるのか?脂肪とコレステロールの違いとは?体を構成するDNAの構造やそのでき方などを勉強します。僕はこの科目苦手でした。幸いにも、国家試験の出題数が少ないため国家試験では捨て科目にしちゃいましたww

実はこの2年生は進級するのが大変な学年です。1年間を温室で育ってきた2年生にとって専門科目の勉強を非常に大変でした。特に解剖学・生理学は範囲が膨大なため前日の詰込み勉強で乗り切るのはかなり厳しいと思います。1割くらいの同級生が3年生に上がれず留年してしまいました。

まだまだ基礎科目が続く大学3年生

ギリギリの成績で3年生に進級したナカを待ち受けていたのは、薬理学・病理学・寄生虫学・感染症学などのまたしても基礎科目と呼ばれる科目たちです。2年生で学んだのは正常な動物についてでしたが、3年生になると病態について学ぶことも多くなってきていよいよ獣医学だなっと思える科目も増えてきました。

薬理学:薬理学も大量の暗記を必要とする科目です。薬品名はほぼ全てカタカナです。勉強しているうちに何が何だか分からなくなってきます。勉強のコツはグループ分けをしていくことです。薬品一つ一つについて詰め込む前に、嘔吐に効く薬品のグループにはどんな作用で効く薬があるのかを、延髄に作用して嘔吐を止める薬、胃腸に作用する薬など更にグループ分けしていきます。このようにそれぞれの薬がどのグループに属するかを常に意識しながら勉強していくのがお勧めです!!

病理学:病理学といえば子役の芦田茉奈ちゃんが病理医になりたいと発現したことで、最近一般の人にも認知されつつある科目かもしれません!臓器を薄く切ったものを染色し顕微鏡で覗いていく科目です。正常像をたくさんみて、異常部分はどこが違うのかわかるようになるのがこの科目攻略のコツです。2年生で勉強した解剖学や生理学が分かっていないとかなり理解するのに根気がいる科目かもしれませんね。

寄生虫学:ムシについて勉強する科目です。なぜムシ!?と思うかもしれません、多くの獣医学生もムシの勉強するために獣医学に入ったわけじゃないって弱音を吐く科目ですwwこの科目も顕微鏡をのぞくことが多い科目です。有名な寄生虫は犬糸状虫症(フィラリア)ですね!他にも動物だけでなく人に感染する寄生虫についても勉強したりします。気持ち悪い写真が多いのもこの科目の特徴かもしれません。個人的にはウマバエ幼虫の写真は何度見ても鳥肌が立ちます。興味のある人は検索してみてくださいね。この科目はムシがどういう経路で入りどこで成長し、どこで子孫を残すのかを一覧表にまとめて勉強することをお勧めします。

感染症学:病原性のある細菌・ウイルスの感染経路やその病態、その感染症の分布などについて勉強する科目です。国家試験でも出題数の多い科目ですのでしっかり勉強していきたい科目です!対象の動物は何か、原因の細菌・ウイルスは何か、感染の経路は、どのような症状が出るのか?など覚えることだらけです。その感染症に特有の語句があったりするためそういう語句は優先的に覚えると勉強がスムーズに進むと思います。

3年生になってくるとかなり専門性も濃くなってきました。その分忙しさは増しますが、獣医学生だなっと実感する機会も増えてきた学年だと思います。

まとめ

前編では、大学1~3年生について紹介してきました、科目についての解説が多かったと思うので学生生活編も今後書いていこうと思います。

獣医学生は理系と思われがちですが入学して驚くのがその暗記量の多さです。理論的に考えることよりもまず覚えなければいけないことが多く、暗記が嫌いで理論的に考えるのが好きなナカにはなかなかつらかったですw医療系の科目を中心に勉強するため科目を超えた繋がりを勉強中に感じることができたのはとても楽しかったです。

次回は、大学生活後編(4~6年生)に続きます!

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