獣医大学の卒業に必要な単位全部集めたし、これで晴れて4月からは動物の
お医者さんですね!!
まだですよ、最後に最難関の獣医師国家試験がありますよ!!
えー、獣医師国家試験って6年間の全範囲が出るんですよね??
どんなふうに勉強すればいいんですか。。
獣医師国家試験の概要
獣医師国家試験は例年2月の中旬から下旬にかけて2日間行われます。
50問の必須問題と、それぞれ80問の学説AB、それぞれ60問の実地CDの計5つのブロックに分けられています。
合格の基準は、必須問題で70%以上、ABCD問題で合計60%以上の正答率が必要です。
年度によりばらつきがありますが新卒の受験者の合格率は80~90%程度で、既卒者の合格率は30~50 %程度といわれています。いかに現役で合格するかが重要であるかわかりますね!
一度国家試験に落ちてしまうと、合格する確率はガクッと低下します。一人で国家試験に挑むのがいかに困難であるかわかりますね。
国家試験の勉強はいつから??
これは大学によりかなり差があります。一般的に私立大学は、卒業論文発表の時期が早く、秋ごろに卒論から解放されるため3か月ほど獣医師国家試験の勉強に充てることができます。一方で国立大学は12月に卒業論文発表が行われることが多いため、国家試験の勉強に充てられる期間は、約1.5ヵ月くらいになります。
6年生の4月から勉強を始めるまじめな学生は全体の半分もいないです。僕の周囲で20%の学生が4月から勉強をしていたかいないかくらいでした。基本的には卒論から解放されて、みんな一斉に、国家試験の勉強に切り替えていました。
国家試験の勉強の仕方【全体の流れ】
僕が実践した国家試験の勉強法をご紹介したいと思います。その前に実績として国家試験の結果と、学生時代の成績の推移をご紹介しますね。
学生の成績:低学年下位2割、中学年真ん中くらい、高学年上位3割くらい。でした、臨床系の科目が好きだったので、臨床系のウェイトが高くなる高学年ではそれなりの成績を収めることができましたが、低学年は苦手な基礎系ばかりでモチベーションを保てませんでした。
獣医師国家試験の成績は必須98%、ABCD問題82%でした。どちらの科目も余裕をもって受かることができました。
獣医師国家試験の勉強は以下の流れで行いました。
①北大まとめを使って、科目ごとに2~3周読み、日獣まとめの科目別問題を解いて科目ごとに理解度を深めます【縦解き】
縦解きは、解く直前にその科目について北大で網羅的に勉強するので日獣まとめでも6割を切ることはないと思います。ここで、6割を切る場合は、北大の読む回数を増やしましょう。
全科目を1か月程度で縦解きしましょう。この時、前日や1週間前に解いた日獣まとめを再度解きなおすことを並行して行いましょう。なぜこの工程が必要かわからない人はエビングハウスの忘却曲線で検索してみてくださいね!!
②次は過去問10年分を用意します。直近の5年分と、それ以前の古い5年分に分けます。
まず初めに古い5年分から解いていきますが、この時はABCDをバラバラに解いていきます。まずはA問題を5年分、次にB問題を5年分・・・・と縦解きをしていきます。分野が固まっているのでここで苦手分野を再認識してください。苦手な科目が分かったら、北大まとめでその科目を再度読み、日獣まとめを解きなおします。前日に間違えた問題は翌日に再度確認しましょう。この問題区分ごとの縦解きで一番効果を発揮するのはCDの画像問題です。実は画像問題は、毎年のように問われる症例が何種類かあります。その傾向をつかむことができます。
次に最新の5年分を1年分を2日かけて本番さながらに解いていきます。①②をしっかりこなせばこの時点で60%の合格ラインを下回る年はないと思います。ABCDそれぞれ単体で下回ることがあっても合計で下回ることはないと思います。
③一通りの勉強をこなしたら、国家試験まで1,2週のところに来ているはずです、ここからは麻布のカラーアトラスを用いて画像問題の得点率をあげていきます。この時期まで画像問題に特化した勉強は不要だと思います。学説問題をしっかり対策すれば画像問題も学説−5~10%程度の得点が取れると思います。不安になると思いますがここまでは過去問ベース程度の画像知識で問題ないです。残りの1,2週で麻布カラーアトラスを使った勉強で十分得点源にできます。
麻布カラーアトラスを使った勉強法は、麻布カラーアトラスが解説が少ないという欠点を用いて行います。カラーアトラスの写真には病名であったり寄生虫名は記載されていますが、それ以外の解説はあまり書かれていません。そこに、あなたの持つ知識を全て書き込んでいきます。北大まとめの内容や、過去問を解いて得た知識を全て書き込むのです、そうすることで画像と知識をリンクさせます。これはアウトプットの練習にも最適です。そして、完成したカラーアトラスは直前期に何度も読み返します。麻布カラーアトラスは本当に大事な写真が厳選されています。
そして、厳選されているがゆえにページ数はそこまで多くありません、一日に何度も周回することができます。何度も読み返すことで総復習と画像の記憶ができる、最強の参考書が完成します。
④直前期は、完成させた麻布カラーアトラスを読みこんだり、過去問の間違えた部分を何度も解きなおしましょう。新しいことの勉強はあまりお勧めしません。今ある知識を確実にした方が点数に結びつくと思います。
読み込み学習のコツ
国家試験の勉強で多用した読み込み学習の方法について、説明します。
僕は今までまとめを作ったり、白紙に語句を書いたりと手を動かす勉強法をしていました。しかし国家試験の範囲は膨大なのでいちいち書いていたら終わりません。そこで、何周も読む勉強法が主流になってきます。
読み込み学習は1周目は、おおざっぱに読んでいきます。語句の意味をここで覚える必要はありません、この語句はこの辺に書いてったなーとか、こんな語句があったな程度で十分です。この、1周目の目的は、科目のインデックスを頭の中に作ることです。
2周目は、語句の意味を覚えていきます。より時間をかけて、理論的に理解していきます。
3周目以降は、ひたすら語句の意味を覚えつつ、前回覚えた語句とのつながりを考えていきます。
最後に
国家試験の勉強は大変でしたが、学年が一丸となって勉強することは、楽しくもありました。問題を出し合ったり、教えあったり、愚痴を吐きあったり、励ましあったりと、より同級生と中を深めることができました。
国家試験は新卒に限っては80%以上うかる試験です。
皆さんは働きアリの法則をしっていますか?働きアリは全体の20%が働かないアリで構成されます。この20%を除外しても、今まで働いていたアリの中から20%が働かなくなります。
この法則は多くの集団に適応されるそうです。
国家試験の勉強でも、必ずこの勉強に力が入らない20%が現れます。勉強する80%のグループに所属できれば、きっと合格することが出来るでしょう。
コメント
初めてまして、黒田いぇんちぇんです。自分台湾出身の獣医ですけど、来年日本獣医国家試験合格したいため、北大まとめ凄く買いたいですから、手伝うことができますか?
よろしくお願いします。
初めまして。ブログへの初めてのコメントの方が台湾出身の方で驚いてます。北大まとめは日本の獣医師国家試験のバイブルといっても過言でないと思います。
残念ながら僕はもう大学から離れているためお手伝いすることはできません。今現在日本国内にお住まいであればメルカリやヤフーオークションなどのフリマサイトを
探されるといいと思います。タイミングにもよりますが出品されていることがありますよ。
合格されることを陰ながら応援させていただきます