こんにちは獣医師のジマです。今年度が始まってはや3か月が過ぎました。獣医師1年目の先生方は今お仕事を楽しむことが出来ていますか?今のお仕事がつらくて辞めたいなと考えている先生や、もしかするともう病院を変えたという先生もいるかもしれません。
今日はそんな先生方にまだまだ若手ではありますが僕の1年目の時の体験も踏まえながらアドバイスをさせて頂ければと思います。
一番つらいのが獣医師1年目
周りの獣医師に一番つらかったときはいつかと尋ねると皆さん、口をそろえて1年目が一番つらかったといいます。僕もそれは同じで特に最初の半年が一番つらかったです。
1年目での小動物臨床獣医師の離職率は一般的に50%以上といわれています。更にその内の50%は小動物臨床以外の職に就くそうです。
大学入学時の80%は小動物臨床獣医師を目指して入学し、大学6年間の中で他に興味のある分野が出てきたり、小動物臨床に未来を見いだせずに進路変更するなどして、実際に就職する人は50%以下まで減ります。それなりの覚悟を持って小動物臨床に進んでも先ほども言ったように多くの先生方が小動物臨床の世界から去っていきます。その理由を考えながらどうするといいのか、一緒に考えていきましょう!
離職理由は獣医師業界の4K?
給与がやすい
1年目の獣医師の給与は25万円前後です。同じ6年制大学の医師・薬剤師・歯科医師と比較すると少し低いかもしれません。また、動物病院の多くは午前、午後に診察時間を分けている病院が多く、緊急の手術があると午後の診察を終えてから始まることも多く非常に拘束時間が長いので、時給換算するとコンビニのアルバイトの方が稼げると言う先生もいます。
危険
獣医師が相手をするのは、動物です。彼らからすると具合が悪く、普段よりも警戒心が高くなっていることも多いです。いきなりかみつかれたりひっかかれたりすることもあります。小型犬や猫の場合は痛いで済むかもしれませんがこれが大型犬の場合は大けがにつながります
休暇が取れない
小動物臨床の世界は慢性的な人手不足です。週休1日や1.5日なんて病院はざらにありますし。中には限られた休日に新人は出勤して勉強しなさいという院長先生もいらっしゃいます。また、担当の子が急変した場合は休みだろうと、寝てようと病院に行く場合も多いです。
汚い
動物の汚物の処理も獣医師の仕事です。
これ以外にも経営者や、飼い主さんからのやりがい搾取に会うこともあるかもしれません。ここまで書いてしまうと更に辞めたくなってしまうかもしれませんが、次の項ではメリットも考えていきましょう。
小動物臨床獣医師のメリット
どこでも働くことが出来る
動物病院は全国のどこにでもあります。その多くの場所では慢性的な人手不足で常に求人が出ており、転職は比較的容易です。
結婚して別の土地に行くことになってもすぐに仕事を見つけることが出来るでしょう。沖縄で暮らしたい!雪国で冬はウィンタースポーツをしながら暮らしたい!そんな夢もかなえることが出来ます。
経験がそのまま生かせる
病院を変えても、診察の内容や治療が変わることはありません。ですから、一度積んだ経験はどこの病院でも生かすことができるし、一度ブランクが開いても仕事に復帰しやすいといわれています。
経験という意味ではまず1つの病院で3年務めることをお勧めします。石の上にも3年だからではありません。求人サイトを見て頂くとわかると思いますが、経験年数3年は一つの目安とされています。3年未満は新卒・研修医扱いで求人されている場合が多く、病院によてっは3年目以上しかとらない病院もあります。就職の幅を広げる意味でもまずは3年頑張ってみることをお勧めします。
給与は働き方とスキル次第でいくらでも調節できる
正直最初の数年は給与が低いかもしれません。これは修業期間としてある程度割り切る必要があると思います。一般的な経験を積んだうえで夜勤専属になったり、専門性を磨くことで高収入を得ることは可能です。
一番はやりがいと感謝される機会が多いことかもしれない
いろいろメリットの話をしましたが、なんだかんだ動物が元気になってくれることや飼い主さんから感謝されるとこの仕事をしていてよかったと思えます。
1年目のこの時期はまだ、直接飼い主さんと関わる機会が少なくてこのことに気づきにくいかもしれませんね。
今、辛い人に送りたいこと
本当につらいなら、今の病院を辞めてもいいと思う。ただ1つの病院で働いただけで小動物臨床から離れないでほしい。
きっと小動物臨床は君の昔からの夢だったはず!
病院はたくさんあります。
忙しい病院もあればゆったりとしたペースで働ける病院もある。人間関係が嫌なら一度リセットしてもいいと思う。
途中でやっぱり小動物臨床が向いてないと分かればいつでも別の仕事を探すことが出来ます。獣医師免許にはそれだけの力があります。なので安心して自分が向いてる病院探しに時間をかけてください。
ちなみにこのテーマでブログを書いた理由はちょうど僕が一年目の同じ時期に良く読んでいた内容だから(^^)
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